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リースのメリット・デメリット

リースには、初期のまとまった支出を抑えやすいという利点があります。一方で、契約期間や所有権に制約があるため、すべての設備に向くわけではありません。

メリットとデメリットは別々に覚えるより、同じ判断軸の表と裏として見ると整理しやすいものです。

同じ判断軸で見るメリット・デメリット
判断軸メリットデメリット
資金負担設備代金を一括で支払わずに導入でき、初期の資金負担を抑えられる設備代金に加えて資金コストなども負担するため、月額だけでは支払総額の負担が見えにくい
契約期間支払いを契約期間に分散でき、毎月の支出を把握しやすい原則として中途解約できず、設備が不要になっても支払いが残る
所有所有に伴う固定資産税の申告・納付などをリース会社に任せられる一般的な所有権移転外の契約では、支払いを終えても自社の所有物にならない

メリット1 導入時の資金負担の軽減

購入では、設備代金を導入時にまとめて支払うことがあります。

リースでは、契約に基づいてリース料を継続的に支払うため、設備導入時に物件代金を一括で支払う方法より初期の資金負担を抑えやすいのが特徴です。

その分、手元資金を運転資金や別の投資へ残せることがあります。

ただし、「初期支出が少ない」ことと「総支払額が少ない」ことは同じではありません。比較の対象は、契約期間全体の支払額です。

メリット2 設備代金の支払いの分散

毎月または契約で定めた周期でリース料を支払うため、設備にかかる支出を期間に配分できます。

たとえばPCをまとめて数十台更新する場合、一度に大きな資金を使わずに導入できることがあります。

設備更新を定期的に行う会社では、更新周期と契約期間を合わせることが、資金計画を立てるうえでの手がかりです。

複数台のPCを計画的に更新する
PCの一括セットアップ

メリット3 所有に伴う管理の一部を任せられること

一般的なファイナンス・リースでは、リース会社が物件を所有します。

固定資産税の申告・納付など、所有者として行う管理はリース会社の役割です。

ただし、日常の保守、故障対応、消耗品、利用中の管理までリース会社がすべて行うという意味ではありません。設備の保守範囲は、販売会社や保守契約の内容を別途確認する必要があります。

デメリット1 中途解約の制約

ファイナンス・リースは、契約期間の途中で自由に解約することを前提とした契約ではありません。

そのため、事業縮小、移転、設備の陳腐化などで予定より早く不要になっても、単純に返却して支払いを止められるとは限りません。

利用期間が読みづらい設備では、この点が大きな制約になります。

デメリット2 満了後の所有権の制約

購入や一部の割賦契約では、最終的に自社が設備を所有します。

一方、リースでは契約終了後の扱いが契約によって決まります。所有権移転外の契約であれば、利用企業が当然に所有者になるわけではありません。

長期間使い続けたい設備や、最終的に自社資産として残したい設備では、購入や割賦も比較すべきです。

デメリット3 月額だけでは見えにくい総支払額

月額リース料が予算内でも、契約年数が長ければ支払総額は大きくなります。

設備の購入価格だけでなく、リース会社が負担する資金コストや税・保険、管理費などを含んでリース料が構成されるのが一般的です。

月額に加え、次の項目まで含めて比較します。

  • 契約月数
  • 総支払額
  • 保守費用
  • 契約終了時の費用

リースが合いやすいケース

リースを優先候補にしやすいのは、次のような条件です。

  • 数年間継続して使う予定がある
  • 導入時のまとまった支出を抑えたい
  • 設備を定期的に更新する予定がある
  • 契約途中で不要になる可能性が低い
  • 最終的な所有を強く求めていない

複合機、PC、サーバー、ネットワーク機器などは、この条件に当てはまることがあります。

リースより別の方法を検討しやすいケース

次のような場合は、レンタルや現金購入、割賦のほうが合うことがあります。

  • 短期間しか使わない
  • 利用終了時期が読めない
  • 台数を頻繁に増減したい
  • 長期間使い続けて自社所有したい
  • 資金に余裕があり総支払額を重視する

リースのメリットを最大化するには、設備の価格だけでなく、何年使うか、途中で変わる可能性があるか、最後に所有したいかを先に整理することが大切です。

たとえば、5年間使う予定が安定し、導入資金を運転資金に残したいなら、支払いを分けられるリースに意味があります。ただし、5年以内に台数を減らす見込みがあるなら、中途終了の条件が制約になります。長く所有して使う方針なら、購入や割賦も同じ期間・費用範囲で比べてみましょう。