納品書と請求書の違い
商品が届いたときに渡される「納品書」と、代金の支払いを求める「請求書」。どちらも販売側から購入側へ送られることが多い書類ですが、役割は異なります。
例えば、同じ商品を2回に分けて納品した場合、納品書は2枚でも、請求書は1枚にまとめられることがあります。
この記事では、納品書と請求書の違いや、数量・金額が一致しない理由、両方の書類を確認するときのポイントを紹介します。
納品書と請求書は何が違う?
納品書は、販売側が「何を、いくつ届けたか」を伝える書類です。一方、請求書は「何の代金を、いくら支払ってほしいか」を伝える書類です。
| 比較項目 | 納品書 | 請求書 |
|---|---|---|
| 役割 | 納品した内容を伝える | 代金を請求する |
| 主な記載内容 | 商品名・数量・納品日など | 請求内容・金額・支払期限など |
| 発行するタイミング | 商品を納品するときなど | 納品後や締め日など、取引条件による |
| モニター10台の例 | モニター10台を納品しました | モニター10台分の代金220,000円を請求します |

商品を届けた内容と、代金を請求する内容の違いを示した画像です。
納品書には、そのときに届けた商品や数量を記載します。請求書には、支払いの対象となる商品やサービス、その金額を記載します。
同じ取引に関する書類でも、納品書と請求書が必ず1対1で対応するわけではありません。
納品書と請求書で数量や金額が同じとは限らない理由
納品は2回でも、請求は1回にまとめることがある
例えば、会社がモニター10台を注文し、販売店が10月中に5台ずつ2回に分けて納品したとします。
このとき、納品するたびに納品書を発行し、請求書は10月分をまとめて1枚発行する方法があります。
| 書類 | 対象となる数量 |
|---|---|
| 1回目の納品書 | 5台 |
| 2回目の納品書 | 5台 |
| 10月分の請求書 | 合計10台分 |
モニター10台を2回に分けて納品し、月末にまとめて請求する例です。
この場合、1枚目の納品書には5台、2枚目の納品書にも5台と記載されますが、請求書には合計10台分が記載されます。
1台20,000円(税抜)の取引であれば、10月分の請求金額は税込220,000円です。
請求書の数量が個々の納品書と異なっていても、2回分の納品をまとめて請求しているため、間違いではありません。
請求書には送料や作業費が含まれることがある
請求書には、商品代金のほかに、合意した送料や設置作業費などが含まれることもあります。
例えば、モニター本体の代金が220,000円(税込)で、別途設置作業を依頼した場合、請求書には設置費用が加算されることがあります。
反対に、値引きが合意されていれば、その金額を差し引いて請求する場合もあります。
そのため、納品書に金額が記載されていても、請求書の合計金額と一致しないことがあります。
納品書に金額が記載されていない場合もある
納品書には、商品名や数量だけを記載し、単価や金額を載せない形式もあります。
その場合は、注文書や見積書などで取り決めた金額と、請求書の内容を照らし合わせます。
納品書は納品内容を確認するための書類なので、必ずしも請求書と同じ金額欄が設けられているわけではありません。
納品書と請求書は両方必要?兼用されることはある?
納品書と請求書は別々に発行することが多いものの、取引によっては「納品書兼請求書」として1枚にまとめることもあります。
例えば、商品を納品する際に、届けた商品名・数量に加えて請求金額や支払期限などを記載する方法です。
兼用する場合も、納品内容と請求内容の両方が分かるようにします。
ただし、取引先から書類の形式を指定されている場合や、請求書を適格請求書(インボイス)として使用する場合は、必要な記載事項を満たすことが重要です。
納品書と請求書の内容が違うときの確認ポイント
納品書と請求書の数量や金額が一致しない場合は、まず、それぞれの書類がどの取引を対象としているのか確認してみてください。
どの取引・期間の書類か確認する
例えば、10月にモニターを5台ずつ2回納品した場合、1回目の納品書だけを見ると5台ですが、月末の請求書には10台分が記載されていることがあります。
請求書の対象期間が「10月分」となっていれば、その月の納品記録をまとめて確認する必要があります。
注文番号や納品書番号が記載されている場合は、それらも照合の手がかりになります。
商品名・数量・追加費用を照合する
対象となる取引が分かったら、商品名と数量、金額の内訳を確認します。
例えば、10台すべてを納品したはずなのに請求書には11台と記載されている場合は、数量の誤りが考えられます。
一方、商品代金は一致していても、送料や設置作業費が加算されているために請求合計が異なる場合もあります。
注文書や合意した変更内容も確認する
納品書と請求書だけでは金額の違いが分からない場合は、注文書・見積書・変更の合意記録などを確認します。
例えば、注文後に設置作業を追加した場合、最初の見積書と最終的な請求金額は異なることがあります。
- 数量
- 今回分/月の合計
- 対象期間
- どの期間の取引か
- 金額の範囲
- 商品・送料・作業費など
- 注文・合意記録
- 注文した条件
- 条件変更の記録
- 変更した内容と合意
- 照合する点
- 対象・期間・範囲の一致
| 確認する内容 | 照合する資料 |
|---|---|
| どの取引か | 注文書・注文番号 |
| 何を、いくつ届けたか | 納品書・納品記録 |
| どの期間を請求しているか | 請求書の対象期間・明細 |
| 追加費用や値引きがあるか | 見積書・変更の合意記録 |
請求金額に違いがある場合は、対象となる商品・数量・期間・変更条件を照合します。
確認しても違いの理由が分からない場合は、支払いを進める前に請求元へ問い合わせ、必要に応じて請求書を訂正してもらいます。
納品書では「実際に届けた内容」を、請求書では「支払いを求められている内容」を確認することで、数量や金額が異なっている理由を判断しやすくなります。