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承認フローとは?購入申請から発注までの流れと確認項目を解説

会社で商品や設備を購入するとき、「上司の承認をもらってから発注して」と言われたことはありませんか?

会社のお金を使って商品を購入する場合、担当者が自由に発注できるわけではなく、上司や決められた責任者の承認が必要になることがあります。

このように、申請した内容を誰が確認し、誰が最終的に認めるのかを定めた手順を「承認フロー」と呼びます。

この記事では、購入申請から発注までの流れや承認前の確認項目、「確認」「承認」「決裁」の違い、承認業務を電子化する方法について紹介します。

承認フローとは?

承認フローとは、業務上の申請について、確認や承認を行う担当者とその順番を定めたものです。

例えば、会社で新しいパソコンやモニターを購入する場合、担当者が購入を申請し、上司が内容を確認した後、購入を認める権限を持つ人が承認する、といった流れがあります。

承認フローは、購入金額や取引内容が適切かどうかを確認し、会社として購入を決定するために設けられます。

また、誰がどの内容を承認したのかを記録しておくことで、後から購入の経緯を確認できます。

承認者は金額や内容によって変わる

承認フローは、会社の規模や社内規程によって異なります。

例えば、少額の備品購入は直属の上司が承認し、高額な設備の購入には部門長や役員の決裁が必要になる、といった運用があります。

承認者が1人の場合もあれば、複数の責任者が順番に承認する場合もあります。

大切なのは、誰に、どの金額・内容まで承認する権限があるのかを明確にしておくことです。

購入申請から発注までの流れ

モニター10台を購入する場合を例に、承認フローを見てみましょう。

ここでは、モニター1台の税抜価格を20,000円、10台の税抜合計を200,000円とします。

① 担当者が購入を申請する

まず、購入を希望する担当者が、必要な商品や数量、購入理由を整理します。

今回の例では、新入社員が使用するモニター10台を購入するとします。

担当者は取引先から見積書を取得し、購入申請を行います。

申請時には、見積書に加えて、購入目的や希望納期などを記載することがあります。

② 上司などが申請内容を確認する

次に、上司や担当部署の責任者が、購入の必要性や見積金額、予算などを確認します。

例えば、10台分のモニターが本当に必要なのか、予算内に収まっているか、希望する日までに納品されるかなどを確認します。

内容に不足や問題があれば、担当者へ差し戻し、修正や追加説明を求めることもあります。

③ 権限を持つ人が承認・決裁する

内容の確認が終わったら、会社の規程に従って、購入を認める権限を持つ人が承認します。

承認者が複数いる場合は、決められた順番で承認を進めます。

最終的に必要な承認がそろうと、社内で発注できる状態になります。

④ 承認された内容で発注する

承認後、担当者が注文書を作成し、取引先へ送付します。

このとき、承認された見積書と注文書の内容が一致していることが重要です。

例えば、承認された見積書が「モニター10台・税抜200,000円」なのに、注文書が「12台・税抜240,000円」になっていれば、承認した内容と異なってしまいます。

内容の確認から、権限を持つ人の承認を経て発注へ
申請する担当者
1購入申請
申請する担当者が担当する「購入申請」の場面

見積書・購入理由を提出

上司など
2内容を確認
上司などが担当する「内容を確認」の場面

必要性・金額・予算を照合

権限を持つ人
3承認・決裁
権限を持つ人が担当する「承認・決裁」の場面

必要な承認がそろう

発注する担当者
4承認内容で発注
発注する担当者が担当する「承認内容で発注」の場面

見積と注文内容を照合

不備があれば、申請者へ差し戻し
必要な承認がそろってから、発注へ進みます。

モニター10台・税抜200,000円を購入する社内手続きの一例です。担当の兼任や承認段階は会社の規程により異なります。社内承認が完了したことだけで、取引先との契約が成立するわけではありません。

購入申請から確認・承認・発注までの流れ

なお、ここでの承認は社内で購入を認める手続きです。社内承認が完了したことだけで、取引先との契約が成立するわけではありません。

発注前に確認する主な項目

承認フローでは、購入する商品の金額だけでなく、購入の必要性や取引条件なども確認します。

モニター10台を購入する場合、主な確認項目は次のとおりです。

確認項目確認する内容
購入の必要性新入社員用か、故障した機器の交換用か
商品・数量希望する仕様で、10台必要か
予算購入費用が予算内に収まっているか
購入金額見積金額や追加費用に問題がないか
納期必要な日までに納品されるか
取引条件支払条件や保証条件などに問題がないか

例えば、モニター10台の価格が税抜200,000円でも、配送費や設置費用が別途かかる場合があります。

予算を確認する際は、商品代金だけでなく、発注によって発生する費用を把握しておくことが大切です。

また、購入する商品が予算内であっても、既存の設備で対応できる場合や、必要な台数が少ない場合もあります。

承認者は、金額だけでなく、購入する理由や数量の妥当性も確認します。

確認・承認・決裁の違い

承認フローでは、「確認」「承認」「決裁」という言葉が使われます。

似た言葉ですが、それぞれの役割には違いがあります。

用語意味
確認内容に間違いや問題がないかを確かめること
承認申請された内容を認めること
決裁権限を持つ人が、案件について最終的な意思決定を行うこと

例えば、上司が見積書を確認して「金額に問題はない」と回答したとしても、その上司に購入を決める権限がなければ、発注してよいとは限りません。

また、複数人の承認が必要な会社では、途中の承認者が認めても、最終決裁者の承認が完了するまでは発注できない場合があります。

「上司が確認した」と「会社として購入を認めた」では、意味が異なることがあります。

同じ申請でも、確認した状態と発注を認めた状態は違う
購入申請 / DEMO-Q01・第1版モニター10台

税抜200,000円

内容確認済み
内容を確かめた記録必要性・予算を確認購入の承認は、まだ待っている状態
権限を持つ人が
必要な承認を完了
購入申請 / DEMO-Q01・第1版モニター10台

税抜200,000円

購入承認済み
購入を認めた記録承認対象の版・承認者・日時を記録承認された内容で、発注できる状態

見積番号DEMO-Q01・第1版、モニター10台・税抜200,000円の説明用例です。必要な承認者・最終決裁者は社内規程に従います。数量や金額などが変わった場合は、変更後の条件について再承認の要否を確認します。

内容を確認した状態と、発注を承認した状態の違い

なお、会社によっては「最終承認」と「決裁」を同じ意味で使う場合もあります。実際の業務では、社内規程で定められた権限と手順に従います。

承認後に金額や条件が変わった場合

購入の承認を受けた後に、取引先から見積金額や納期の変更を連絡されることがあります。

例えば、当初はモニター10台を税抜200,000円で購入する予定だったものの、発注前に価格が税抜220,000円へ変更された場合です。

項目承認時変更後
購入数量10台10台
税抜金額200,000円220,000円
見積書第1版第2版
承認状況承認済み変更内容の確認が必要

この場合、最初の承認は税抜200,000円の購入に対するものです。

金額が変更された後もそのまま発注してよいかは、会社の承認規程によって判断します。

変更内容によっては、修正後の見積書を使って再申請・再承認が必要になる場合があります。

金額のほか、数量、取引先、納期などの重要な条件が変更された場合も、承認済みの内容との差異を確認してください。

承認フローを電子化する方法

承認フローは、紙の稟議書を回覧する方法のほか、電子的なシステムを使って進めることもできます。

こうした仕組みを「電子ワークフロー」と呼びます。

電子ワークフローでは、担当者がシステム上で購入申請を登録すると、承認者へ依頼が届き、承認者が画面で内容を確認して承認や差し戻しを行います。

紙の承認と電子ワークフローの違い

紙の承認フロー電子ワークフロー
稟議書を担当者へ回覧するシステム上で承認依頼を送る
押印や署名などで承認するシステム上で承認操作を行う
承認状況を担当者へ問い合わせる画面上で進捗を確認できる
紙の稟議書を保管する承認者や日時などの履歴を保存できる

電子ワークフローでは、承認依頼がどこまで進んでいるのかを確認しやすくなります。

例えば、部門長の承認待ちなのか、経理部門の確認待ちなのかが分かれば、担当者が承認状況を個別に問い合わせる手間を減らせます。

ただし、電子化する前に、誰が申請し、誰が確認・承認するのかという権限と順序を整理しておく必要があります。

承認された見積書と承認記録を対応させる

電子ワークフローで特に重要なのが、どの書類の、どの内容が承認されたのかを確認できることです。

例えば、見積書が修正された場合、単に「承認済み」と表示されているだけでは、第1版と第2版のどちらが承認されたのか分からないことがあります。

承認対象の見積説明用見本
見積番号
DEMO-Q01
対象の版
第2版
承認記録説明用見本
対象
DEMO-Q01・第2版
承認者
権限を持つ担当者
承認日
実際に承認した日
承認記録と見積の版の対応どの内容を誰がいつ承認したかを、対象の見積と対応させる例です。

承認対象の見積書

項目内容
見積番号DEMO-Q01
対象の版第2版

承認記録

項目内容
承認対象DEMO-Q01・第2版
承認者権限を持つ担当者
承認日時実際に承認した日時
承認結果承認済み

※説明用の架空の記録です。

このように、見積番号・版番号・承認者・承認日時などを対応付けておくと、後から購入の経緯を確認できます。

また、申請後に見積書が差し替えられた場合は、承認済みの内容が勝手に変更されないように、システム上で編集を制限したり、変更後に再承認を求めたりする方法があります。

承認フローを整える際は、承認の順番だけでなく、承認した内容を記録し、その内容に基づいて発注できる仕組みにすることが重要です。