室内空気中の物質の用語
VOC
読み方:ぶいおーしー
Volatile Organic Compoundsの略で、日本語では「揮発性有機化合物」といいます。蒸発して空気中へ出やすい有機化合物の総称で、一つの物質名ではありません。塗料、接着剤、内装材、清掃用品などに関係する物質が含まれます。
物質ごとに発生源、におい、健康への影響などは異なります。材料から空気中へ出る量には、温度、使用量、経過時間などが関わり、室内の濃度には換気や部屋の条件も影響します。においの強さと有害性は、一対一で対応するものではありません。
複数の揮発性有機化合物をまとめて評価する指標には、TVOCがあります。対象とする成分や測定方法によって値の意味が変わるため、個々の物質の濃度と、その合計に相当する指標は別に扱われます。VOCという分類の範囲も、制度や測定分野によって異なる場合があります。
家具や内装材の「低VOC」という説明は、対象物質や評価方法に対応した情報です。F☆☆☆☆はホルムアルデヒドの放散等級に関する表示で、すべてのVOCを一括して評価するものではありません。室内環境でVOCを扱う際は、物質の種類、材料からの放散、空気中の濃度を区別します。
ホルムアルデヒド
読み方:ほるむあるでひど
室内空気の管理で対象となる化学物質の一つです。家具や内装に使われる接着剤などに由来して、材料から空気中へ出る場合があります。材料から物質が出ていくことを「放散」と呼びます。
放散する量には、材料の性質だけでなく、温度、湿度、表面の状態、時間の経過などが関係します。一方、室内空気中の濃度は、材料の使用量、部屋の容積、換気の状態などによって変わります。材料単体の試験で得た放散量と、その材料を使った部屋の濃度は別の値です。
F☆☆☆☆などの表示は、対象材料のホルムアルデヒド放散等級を表します。放散が少ない区分を示すもので、完全にゼロであることを意味しません。また、家具の芯材、接着剤、塗料などは別々の材料であり、一部の等級と家具全体の構成も区別されます。
室内環境では、材料からの放散を抑えることと、換気によって室内空気を外気と入れ替えることが、異なる役割を持ちます。濃度の評価には決められた測定方法や条件が伴い、においの有無だけで値を判断するものではありません。