収納の棚・開閉機構の用語
オールロック
読み方:おーるろっく
一つの施錠操作で、複数の引き出しなどをまとめてロックする仕組みです。ワゴンや引き出し式書庫で使われ、段ごとに鍵をかける操作を一つにまとめます。
鍵や操作部の動きを本体内の連動部材へ伝え、複数段の引き出しにロックをかける構造などがあります。一つの錠がどの範囲へ働くかを表す機能で、解錠に使う鍵の種類とは別です。施錠時に開いている引き出しを、その後閉じるとどうなるかなどの動作は製品によって異なります。

オートロックは、扉を閉じるなどの動作に伴って自動で施錠する仕組みです。また、複数の引き出しを同時に開けられないようにする機構は、動作を制限する仕組みです。オールロックはまとめて施錠すること、オートロックは自動で施錠すること、同時開放の制限は開く段を制御することを表し、それぞれ異なります。
個人用のワゴンでは、一回の操作で複数の収納区画を施錠できます。一方、共用収納では一つの鍵などで開けられる範囲も広くなります。オールロックは施錠する範囲をまとめる機能であり、耐火性や防盗性、家具の転倒防止を示す性能名ではありません。
ラッチ
読み方:らっち
扉や引き出しを、閉じた位置に留める機構です。閉めると部材が受け側へかかり、取っ手などを操作すると保持が解除される構造が代表的です。
鍵をかけていない状態でも、閉じた位置を保てる点が特徴です。取っ手とラッチが連動するものでは、通常の開閉操作の中で保持と解除を行います。押す動作で解除する構造などもあり、形や操作は製品によって異なります。

施錠は、鍵や認証によって開けられる人を限定する機能です。ラッチがかかっていても、通常の取っ手操作で誰でも開けられる状態は、施錠とは異なります。また、ソフトクローズは閉じる途中の速度を抑える機構で、閉じた後に位置を保持するラッチとは働く場面が違います。
書庫では、内容物に押されるなどして扉が不用意に開くのを抑えるためにも使われます。ただし、保持する力や仕組みは製品によって異なり、ラッチだけですべての内容物の飛び出しを防ぐものではありません。閉じる動作、閉じた位置の保持、利用者を制限する施錠は、収納の中で別々の機能として組み合わされます。
ソフトクローズ
読み方:そふとくろーず
扉や引き出しが閉じる際に、動きをゆっくりにする機構です。ダンパーなどで速度を抑え、閉じ際の衝撃や音を和らげます。蝶番や引き出しレールなどに組み込まれます。
閉じる途中の一定範囲で抵抗を生み、勢いを弱める構造が代表的です。最後まで閉じる方向へ引く機構と組み合わせ、ゆっくりと収めるものもあります。どの位置から働くか、速度を調整できるかは製品によって違います。
セルフクローズは、自ら閉じる方向へ動く機能です。ソフトクローズは、その動く速度を抑える機能なので、同じ意味ではありません。また、ラッチは閉じた位置で留める機構です。「閉じる方向へ動かす」「閉じる速さを抑える」「閉じた位置を保つ」という、別の働きが組み合わされる場合があります。
ダンパーなどは、扉や引き出しの大きさ・重さに対応して設計されます。引き出しでは収納物の量によって動きが変わる場合もあります。閉じ際の動きを和らげる機能であり、異物があっても閉じられる仕組みや、指の挟み込みを完全になくす仕組みではありません。
可動棚
読み方:かどうだな
取り付け位置を変えられる棚板です。棚を支える金具の位置を動かし、収納するファイルや備品の高さに合わせて、内部の区画を変えます。
側板などに複数の穴を設け、その穴へ支持金具を付けて棚板を載せる構造が代表的です。左右の支持位置をそろえることで、棚板が水平になります。固定棚は本体の構造に組み込まれている場合があり、可動棚と同じようには動かせません。

穴が一定間隔に並ぶ場合、設定できる高さもその間隔に応じて変わります。この間隔を調整ピッチと呼びます。棚板の位置を変えると上と下の区画の高さが変わり、背の高い物と低い物を分けて収納できます。棚板自体の厚さや金具の形も、区画の有効な高さに関係します。
可動棚は棚板の位置を変える機能で、収納家具全体を動かす移動棚とは異なります。また、棚板を追加できても、本体全体に載せられる重さがその分だけ増えるとは限りません。棚板一枚が支える荷重と、支柱や本体が受ける総荷重は別の条件です。