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遠隔閲覧と複数拠点の管理

複数の店舗や事業所を管理していると、「本部から各店舗の様子を確認したい」「昨日の録画を調べたい」といった場面がありませんか?遠隔閲覧に対応した防犯カメラなら、現地に行かなくてもパソコンやスマートフォンから映像を確認できます。また、複数拠点のカメラをまとめて管理できるシステムもあります。

この記事では、防犯カメラの遠隔閲覧でできることや、複数拠点を効率よく管理するための機能、導入時のポイントを紹介します。

遠隔閲覧の主な機能

遠隔閲覧とは、店舗や事業所などに設置した防犯カメラの映像を、離れた場所から確認する機能です。インターネットなどのネットワークを利用し、パソコンやスマートフォンからカメラの映像にアクセスします。遠隔閲覧では、現在の様子を確認する「ライブ映像」と、過去の出来事を確認する「録画映像」を利用できます。

機能主な使い方
ライブ映像の閲覧現在の店舗の混雑状況や出入口の様子を確認する
録画映像の再生昨日の荷物の受け渡しや過去の出来事を調べる
録画の検索日付や時刻を指定して、必要な場面を探す
録画の書き出し必要な映像をファイルとして保存・共有する

例えば、本部から店舗の混雑状況を確認したい場合には、ライブ映像が役立ちます。一方、荷物の紛失や受け渡しについて後から確認したい場合には、録画映像を再生して調べます。

なお、遠隔閲覧に対応していても、録画映像がクラウドに保存されているとは限りません。現地のレコーダーに保存された映像を、インターネット経由で閲覧する構成もあります。

録画の検索・再生・書き出し

遠隔閲覧では、過去の録画映像をどれだけ簡単に探せるかも重要です。例えば、本部の担当者が「昨日の午後、A店の搬入口で荷物を受け渡した場面」を確認する場合を考えてみましょう。複数拠点を管理できるシステムなら、次のような操作で目的の映像を探すことができます。

  1. 拠点一覧から「A店」を選ぶ
  2. 日付を昨日に設定する
  3. 「搬入口」のカメラを選ぶ
  4. 該当する時間帯の映像を再生する
  5. 必要な部分をファイルとして書き出す

スマートフォンでの録画確認

外出先の担当者がスマートフォンで、店舗入口の荷物受け渡し映像を確認する

録画の検索には、日付や時刻を指定する方法のほか、動きを検知した時間帯などから映像を探せるシステムもあります。また、映像を通常より速く再生したり、複数のカメラを並べて比較したりできる機能も便利です。

外出先で短時間の確認をするならスマートフォンが使いやすいですが、長時間の録画を調べたり、複数の映像を比較したりする場合には、パソコンの大きな画面が適しています。

必要な映像を書き出す機能があれば、該当する部分をファイルとして保存し、責任者や関係者へ共有することもできます。

複数拠点のカメラの一括管理

複数の店舗や事業所に防犯カメラを設置している場合、各拠点の映像を一つの管理画面から確認できるシステムがあります。例えば、10店舗に防犯カメラを設置している場合、店舗ごとに録画装置へ接続する方法では、確認する店舗を変えるたびに接続先を切り替える必要があります。複数拠点の一元管理に対応したシステムなら、管理画面の店舗一覧から確認したい拠点を選び、カメラの映像を表示できます。

また、複数店舗の映像を一つの画面に並べる使い方もできます。例えば、各店舗の正面入口を一覧表示すれば、本部の担当者が複数店舗の状況をまとめて確認できます。

拠点・カメラの一覧表示

複数拠点を管理する場合は、拠点名やカメラ名の付け方も重要です。例えば、すべての店舗で「カメラ1」「カメラ2」という名前を使っていると、どのカメラが何を撮影しているのか分かりにくくなります。「長崎店・正面入口」「佐世保店・搬入口」のように、拠点名と撮影場所を組み合わせると、初めて管理画面を使う担当者にも分かりやすくなります。

複数拠点の映像管理

本部担当者のノートPCに、店の入口と倉庫入口の二つの映像が整理して表示される
  1. 店舗の入口
  2. 倉庫の入口

拠点ごとのカメラを一覧表示したり、よく確認する映像を一つの画面にまとめたりできるシステムは、多数の防犯カメラを管理する場合に向いています。

担当者ごとの閲覧・操作権限

複数拠点の防犯カメラを管理する場合、すべての担当者が全店舗の映像を見られる必要はありません。例えば、次のように利用者の役割によって閲覧範囲を分けることができます。

利用者閲覧できる範囲の例
店舗の責任者自分が担当する店舗のカメラ
エリアマネージャー担当エリア内の複数店舗
本部の管理担当者管理対象となるすべての店舗

また、閲覧できるカメラだけでなく、実行できる操作を制限できるシステムもあります。

操作内容
ライブ映像の閲覧現在の映像を見る
録画映像の再生過去の映像を見る
録画の書き出し映像をファイルとして保存する
カメラ設定の変更録画設定などを変更する
利用者の管理アカウントを追加したり、権限を変更したりする

例えば、店舗の担当者には映像の閲覧だけを許可し、録画の書き出しやカメラ設定の変更は本部の管理担当者に限定する、といった運用ができます。こうした権限設定は、必要な人だけが映像を利用できる環境づくりに役立ちます。

また、アカウントは担当者ごとに用意し、異動や退職があった際には、閲覧権限を変更・停止できるようにしておくことも大切です。

遠隔閲覧に必要な回線と通信速度

遠隔閲覧では、防犯カメラの設置場所から映像を見る端末まで、ネットワークを通じて映像データを送る必要があります。例えば、店舗の録画装置に保存した映像を本部から閲覧する場合には、店舗側のインターネット回線も利用します。

このとき重要になるのが、店舗側の「上り通信速度(アップロード速度)」です。上り通信速度とは、店舗からインターネット側へデータを送る速度のことです。本部のインターネット回線が高速でも、店舗側から映像を十分な速度で送れなければ、映像の表示が遅れたり、途中で途切れたりすることがあります。

同時表示する台数と通信量

遠隔閲覧で必要な通信量は、同時に表示するカメラの台数や映像の画質によって変わります。例えば、1台のカメラを表示する場合よりも、複数台のカメラを同時に表示する場合の方が、通常は多くの通信量が必要です。また、映像を高画質で表示するほど、通信量も増える傾向があります。

防犯カメラの中には、録画用と閲覧用で異なる画質の映像を利用できるシステムもあります。例えば、録画は高画質で保存し、スマートフォンで遠隔閲覧するときは通信量の少ない映像を表示する方法です。この機能を利用すると、録画の画質を保ちながら、遠隔閲覧時の通信負荷を抑えることができます。

複数拠点を一度に表示したい場合は、実際に使うカメラ台数と表示方法で通信環境を確認しておくと安心です。

回線障害時の遠隔閲覧

インターネット回線が停止すると、外出先や本部から映像を閲覧できなくなることがあります。ただし、現地のレコーダーやカメラ本体に映像を保存する構成では、インターネット接続が切れても録画を続けられる場合があります。例えば、店舗側のインターネットが停止しても、カメラとレコーダーが正常に動作していれば、店舗内で録画を継続できる構成です。

一方、クラウドへ映像を転送して保存する場合には、回線の停止によって転送ができなくなることがあります。

遠隔閲覧ができない場合でも、現地の録画が継続しているかどうかによって、必要な対応が変わります。

遠隔閲覧のセキュリティ設定

遠隔閲覧では、インターネットを通じて防犯カメラの映像へアクセスするため、不正なアクセスを防ぐ仕組みが必要です。遠隔接続には、メーカーが提供する安全な接続方法を利用することをおすすめします。システムの構成によっては、VPNと呼ばれる安全な通信経路を利用する方法もあります。

接続できないからといって、カメラの管理画面をインターネットへ無条件に公開したり、ルーターの保護機能を停止したりすることは避けてください。

また、利用者のアカウントを保護するために、次のような機能も役立ちます。

機能役割
複数要素認証パスワードに加えて別の認証方法を使い、不正ログインを防ぎやすくする
アカウントごとの権限設定必要なカメラや操作だけを許可する
操作ログ誰がいつシステムを操作したかを記録する
アクセスの停止異動・退職や端末紛失の際に、利用者のアクセスを停止する

録画映像をほかの人へ共有する場合には、共有先や閲覧期限を制限できる機能もあります。例えば、事故の映像を一定期間だけ関係者へ共有し、その後は閲覧できないようにする使い方です。

遠隔管理システムの選び方

遠隔管理システムを選ぶ際には、誰が、どこから、どのような目的で映像を見るのかを考えることが大切です。

利用目的比較したい機能
出張先から店舗の状況を確認したいスマートフォンでのライブ閲覧
過去の出来事をすぐに調べたい録画検索・再生・書き出し
多数の店舗をまとめて管理したい拠点一覧・複数画面表示
店長と本部で管理範囲を分けたい拠点・カメラ単位の権限設定
担当者の異動や退職が多いアカウントと閲覧権限の管理
複数拠点の映像を同時に確認したい同時表示と通信量の調整機能

特に、録画映像を調べる機会が多い場合は、管理画面の操作性も重要です。導入前にデモを利用できる場合には、「昨日のA店の搬入口の映像を探し、必要な部分を書き出す」といった操作を実際に試してみてください。

また、管理者以外のアカウントで担当外の拠点が表示されないことや、利用者のアクセスを停止する操作も確認しておくと、導入後の管理方法を具体的にイメージできます。

複数拠点を管理する場合は、カメラの台数だけでなく、日常的に映像を利用する担当者の人数や、必要な操作に合わせてシステムを比較することをおすすめします。

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