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録画日数と保存容量の決め方

防犯カメラの録画映像は、どのくらいの期間保存しておけばよいのでしょうか?例えば、荷物の紛失について数日後に問い合わせがあったときや、連休明けに休業中の映像を調べたいときなど、過去の録画が必要になる場面があります。

一方、保存期間を長くするほど、多くの録画容量が必要になります。

この記事では、防犯カメラの保存日数の考え方と、必要な保存容量の計算方法、録画日数を確保するためのポイントを紹介します。

録画の保存期間の決め方

防犯カメラの保存期間を決める際は、出来事が発生してから、その映像を確認する必要が生じるまでに何日かかるかを考えることが大切です。例えば、金曜日に起きた出来事について翌週の月曜日に問い合わせがあった場合、週末を越えて録画映像が残っている必要があります。また、年末年始や大型連休などで事業所が休みになる場合は、休業中に起きた出来事を営業再開後に確認することもあります。

業務の状況保存期間を考えるポイント
毎日映像を確認する日々の確認までに必要な期間
週末を挟んで確認する土日などの休日を含めた期間
長期休業後に確認する連休中の映像が残る期間
後日問い合わせを受ける問い合わせが入るまでの期間

保存期間は、7日・14日・30日などの区切りで設定されることもありますが、すべての施設で同じ日数が適しているわけではありません。例えば、商品の受け渡しや荷物の搬出入について、数週間後に問い合わせが入ることがある施設では、その期間を考慮した録画日数が必要になります。

録画保存期間と法律上の決まり

防犯カメラの映像に個人を識別できる情報が含まれる場合、その映像は個人情報に該当することがあります。個人情報保護法では、個人情報についてすべての事業所に共通する保存日数が定められているわけではありません。

個人情報保護委員会は、カメラ画像などの個人データについて、利用の必要性を考慮して保存期間を設定し、利用する必要がなくなったときは遅滞なく消去するよう努めることを示しています。そのため、必要以上に長期間保存するのではなく、防犯や事故対応などの利用目的に合わせて保存期間を定めることが基本です。

また、通常の録画は一定期間で上書きし、事故やトラブルに関係する映像だけを別途保管する方法もあります。取り出した映像については、保管する理由や期間、閲覧できる担当者を定めて管理します。

保存容量を左右する条件

防犯カメラの録画に必要な容量は、主に次の4つによって決まります。

項目容量との関係
ビットレート1秒間に記録する映像のデータ量
録画時間1日に何時間録画するか
カメラの台数何台の映像を録画するか
保存日数何日分の映像を残すか

この中で少し分かりにくいのが「ビットレート」という言葉です。ビットレートとは、1秒間に記録する映像のデータ量のことで、Mbps(メガビット毎秒)という単位で表します。例えば、同じ時間だけ録画する場合、1Mbpsより4Mbpsの方が4倍のデータ量になります。

画質・映像の動きとデータ量の関係

防犯カメラのビットレートは、解像度やフレームレート、画質、映像の圧縮方式などによって変わります。

また、撮影している場所の様子もデータ量に影響します。例えば、人がほとんど通らない廊下と、多くの人が行き交う廊下では、同じカメラを使っていても録画データの量が異なることがあります。

同じ店舗通路に人がいない状態

これは、映像を圧縮して保存するときに、画面内の動きや変化がデータ量に影響するためです。そのため、実際の保存容量を見積もる際には、カメラの設定だけでなく、撮影場所でどの程度のビットレートになるかも参考になります。

必要な録画容量の計算方法

防犯カメラの録画容量は、ビットレートと録画時間、カメラの台数、保存日数から概算できます。ビットレートが一定の場合、必要な容量は次の式で求められます。

必要容量(GB)= ビットレート(Mbps)× 録画時間(秒)× カメラ台数 ÷ 8,000

※この式では、1GBを10億バイト、1TBを1,000GBとして計算します。複数日を録画する場合は、その日数を含めた合計録画時間を使用します。

例えば、ビットレートが1Mbpsのカメラ1台を24時間録画する場合、次のようになります。1 × 86,400 ÷ 8,000 = 10.8GBつまり、この条件では1日あたり約10.8GBの容量が必要になります。

4台・14日間の録画容量の計算例

次に、もう少し具体的な例を考えてみましょう。以下の条件で防犯カメラを録画するとします。

項目設定値
1台あたりの平均ビットレート4Mbps
カメラ台数4台
録画時間24時間/日
保存日数14日

まず、4台のカメラを1日録画する場合の容量は、次のようになります。4 × 86,400 × 4 ÷ 8,000 = 172.8GB

これを14日間保存する場合は、172.8 × 14 = 2,419.2GB(約2.42TB)となります。

録画装置に必要な容量の計算例

映像を内部の記録媒体へ保存する別置きの録画装置

計算条件:平均4Mbps・4台・24時間録画

保存期間必要な容量
1日分172.8GB
14日分2,419.2GB(約2.42TB)

このように、同じ画質・台数・録画時間であれば、保存日数に比例して必要な容量も増えていきます。

ただし、これは映像データだけの概算です。実際の録画装置では、音声や管理用のデータなどにも容量を使用します。また、HDDの搭載容量すべてを録画に使えるとは限りません。複数のHDDを使ってデータを冗長化する構成では、搭載容量の合計と実際に録画へ使える容量が異なる場合もあります。録画装置を選ぶ際には、計算結果に余裕を持たせて容量を考えることをおすすめします。

常時録画と検知時録画の容量の違い

防犯カメラには、設定した時間帯の映像を続けて保存する「常時録画」と、人や物の動きなどを検知したときに録画する「検知時録画」があります。

録画方法特徴向いている用途
常時録画設定した時間帯の映像を連続して保存する出来事の前後関係まで確認したい場所
検知時録画動きなどを検知した場面を中心に保存する必要な場面を中心に録画したい場所

常時録画

常時録画は、指定した時間帯の映像を続けて保存する方法です。例えば、倉庫で荷物がなくなった場合、誰かが持ち出した瞬間だけでなく、その荷物がいつ置かれたのか、途中で誰が近づいたのかなど、出来事の前後を調べたいことがあります。こうした用途では、必要な場面をさかのぼって確認しやすい常時録画が適しています。

一方、録画する時間が長くなるため、その分の保存容量が必要です。

検知時録画

検知時録画は、人や物の動きなどを検知したときに映像を保存する方法です。例えば、人の出入りが少ない場所で、動きがあった時間帯を中心に録画したい場合に向いています。実際に録画する時間を短くできれば、常時録画よりも保存容量を抑えることができます。

ただし、人の通行が多い場所では検知が続くため、想定より録画時間が長くなることがあります。

また、検知した瞬間だけでなく、その数秒前や検知後の映像も保存できる機能があります。こうした設定を利用すると、出来事が起きる前後の様子も確認しやすくなります。

「30日保存」の条件と注意点

防犯カメラの録画装置やクラウドサービスには、「30日保存」などの表示があります。ただし、保存期間の考え方は、録画方法によって異なります。

保存期間が決まったサービスの確認点

例えば、検知時録画で保存した映像を30日間残すサービスでは、30日前までの録画データを確認できても、24時間すべての映像が保存されているわけではありません。

一方、常時録画を30日間保存するサービスでは、契約で定められた画質や録画条件に従い、連続した映像を残すことができます。

クラウドサービスを比較する場合は、保存日数とあわせて、常時録画か検知時録画かを確認してみてください。

HDD容量による録画日数の計算

レコーダー型では、HDDの容量と録画設定から保存できる日数を見積もります。

ただし、録画中のビットレートが変動すると、同じ日数でも実際に必要な容量が変わります。例えば、30日分の容量を確保したつもりでも、想定よりデータ量が多ければ、30日が経過する前に古い映像が上書きされることがあります。

また、保存日数を延ばすためにビットレートを低く設定しすぎると、映像の細部が見づらくなる場合があります。人物の顔や車両のナンバープレートなど、録画で確認したいものがある場合は、必要な画質を確保したうえで保存容量を考えることが大切です。

上書き録画と保存日数の確認

防犯カメラの録画装置には、HDDなどの保存容量がいっぱいになると、古い映像から順番に上書きする機能があります。この仕組みによって録画を続けることができますが、古い映像は順番に消えていきます。

例えば、30日分の映像を残す設定にしていても、実際には25日前までしか残っていない場合があります。そのため、設置後しばらく運用した段階で、録画装置に保存されている最も古い映像を確認してみることをおすすめします。想定より保存日数が短い場合は、ビットレートや録画時間、カメラの台数、実際に利用できる保存容量などを見直す手掛かりになります。

また、事故やトラブルが発生した際は、必要な映像が上書きされる前に取り出して、別の場所へ保存することも重要です。

録画映像の取り出し

担当者がノートPCで入口の過去映像を確認し、接続したUSB媒体へ取り出す作業

取り出した映像は、撮影日時やカメラ名、対象となる期間が分かるように整理すると、後から確認しやすくなります。

また、保存したファイルが別の端末でも再生できるかを確認し、必要な担当者だけが閲覧できるよう管理しておくことも大切です。

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