ラック内の高速接続

ネットワーク機器のラックを見ると、LANケーブルより太いケーブルや、差込口に挿さった小さな金属部品を見かけることがあります。ラック内の接続には、光モジュールとケーブルを組み合わせる方法や、両端の接続部が一体になったケーブルを使う方法があります。

何の部品かを調べるときは、機器のポート、そこに挿す部品、機器間をつなぐケーブルを順に見てみましょう。

ポート・モジュール・ケーブルの役割

光モジュールを使う構成では、スイッチなどのポートにモジュールを挿し、その先に光ケーブルをつなぎます。モジュールが電気信号と光を変換し、ケーブルが相手機器まで光を伝えます。

モジュールを介する接続の構成
通信機器の写実的な切り抜き通信機器モジュールを挿すポート
モジュールの写実的な切り抜きモジュール電気と光を変換
光パッチコードの写実的な切り抜き光パッチコード相手機器につながる

SFP系やQSFP系には、世代や通信方式の違う製品があります。差込口に収まる形でも、使えるかどうかは機器側の対応で決まるため、スイッチの対応表に載っている品番や速度を確認してください。

光モジュール・DAC・AOCの違い

接続方法 部品の組み合わせ 主な特徴と選ぶ条件
光モジュール+光ケーブル 両端のモジュールとケーブルを別々に用意 配線経路に合わせて組み合わせる。通信方式、波長、端子、損失を合わせる
DAC 両端の接続部と銅ケーブルが一体 近距離の接続に使用。長さ、受動・能動の違い、機器側の対応を確認する
AOC 光ケーブルと両端の光電変換部が一体 一体型で光接続する。分離できる光パッチコードとは構成が違う
ブレークアウト 1つのポートから複数のポートへ分岐 機器側の分割機能、速度、レーン構成、設定が対応する組み合わせで使う

DACは銅線、AOCは光ファイバーを使う一体型のケーブルです。光モジュールとケーブルを別々に用意する方式もあり、機器間の距離や、使う機器に対応する接続方法によって選ぶ製品が変わります。

4本に分かれたブレークアウトケーブルは、機器側もポートを分割して動作できることが必要です。ケーブルの分岐数に加えて、スイッチの対応表にある接続構成を確認してください。

接続機器に対応する組み合わせを選ぶ

部品を交換するときは、機器と部品の品番、ポート番号、接続している相手をそろえると、対応する製品を調べられます。光の波長や損失など、詳しい配線条件は管理担当者が確認します。

対象 担当者と確認する情報
通信機器 メーカー、型番、OS・ファームウェア、ポート番号
モジュール・一体型ケーブル 品番、通信速度、長さ、両端の仕様
光配線 シングルモード・マルチモード、波長、端面、芯数、損失
運用 つながっているサービス、変更できる時間、元に戻す方法

電源を入れたまま交換できる部品でも、通信中に抜けば、その接続は途切れます。交換や設定変更は、ネットワーク管理者が影響を確認したうえで行ってください。

型番とポート番号を、抜かずに記録する

部品の名前が分からないときは、外から読める型番、ポート番号、ケーブルのラベルを記録しておきましょう。両端のラック番号や接続先が分かると、どの機器の間をつないでいるかも伝わります。ラベルを見るために、稼働中の部品を無断で外さないでください。

SFP+と書いてあれば、メーカーが違っても使える?

SFP+の表記に加えて、スイッチがその品番、速度、ファームウェアの組み合わせに対応している必要があります。他社製品を使用できるか、サポートの対象になるかは、機器側の仕様と条件を確認してください。

普通のLANケーブル用ポートと同じ扱いでよい?

ラック内では、光モジュール、DAC、AOCなど、部品の構成も扱い方も異なる接続を使います。距離の条件や取り外し方は製品ごとに確認し、作業は管理担当者の指示に従ってください。光の端面をのぞいたり、通信中の配線を自己判断で抜き差ししたりしないでください。