ラック内の高速接続

ネットワーク機器のラックでは、光モジュールにケーブルをつなぐ方式や、接続部とケーブルが一体の方式で機器を接続します。差込口に挿さる小さな金属部品は、モジュールや一体型ケーブルの接続部です。

接続部品を調べるときは、機器の差込口(ポート)から、挿さっている部品とケーブルを順にたどってみてください。

ポート・モジュール・ケーブルの役割

光モジュールを使う構成では、スイッチなどのポートにモジュールを挿し、その先に光ケーブルをつなぎます。モジュールが電気信号と光を変換し、ケーブルが相手機器まで光を伝えます。

通信機器の写実的な切り抜き通信機器モジュールを挿すポート
モジュールの写実的な切り抜きモジュール電気と光を変換
光パッチコードの写実的な切り抜き光パッチコード相手機器につながる

SFP系・QSFP系には、世代や通信方式が異なる製品があります。形が収まっても使えるとは限らないため、スイッチの対応表で品番と速度を確認してください。

代表的な製品には、SFP+の10Gbps、SFP28の25Gbps、QSFP+の40Gbps、QSFP28の100Gbpsがあります。ただし、名称だけでポートの動作速度や品番同士の互換性は決まりません。使うポートの対応速度と、部品の通信方式を両方確認してください。

光モジュール・DAC・AOCの違い

接続方法 部品の組み合わせ 主な特徴と選ぶ条件
光モジュール+光ケーブル 両端のモジュールとケーブルを別々に用意 配線経路に合わせて組み合わせる。通信方式、波長、端子、損失を合わせる
DAC 両端の接続部と銅ケーブルが一体 近距離の接続に使用。長さ、受動・能動の違い、機器側の対応を確認する
AOC 光ケーブルと両端の光電変換部が一体 一体型で光接続する。分離できる光パッチコードとは構成が違う
ブレークアウト 1つのポートから複数のポートへ分岐 機器側の分割機能、速度、レーン構成、設定が対応する組み合わせで使う

DACは銅線、AOCは光ファイバーを使う一体型ケーブルです。光モジュールと光ケーブルを別々に用意する方式もあります。機器間の距離と、機器が対応する接続方式に合わせて選んでください。

同じラック内の短い経路なら、機器の対応表にあるDACやAOCから、必要な長さの製品を比べてみましょう。ラック間で接続盤や既設ファイバーを使う場合は、光モジュールと光ケーブルを別々に組み合わせる構成が候補になります。一体型のAOCは接続部を外すことができないため、配線経路を通すことができるか、交換時にどう取り回すかも確認してください。

4本に分かれたブレークアウトケーブルは、機器側もポートを分割して動作できることが必要です。ケーブルの分岐数に加えて、スイッチの対応表にある接続構成を確認してください。

機器と部品の適合条件

交換部品は、機器と部品の品番・ポート番号・接続先から適合品を調べます。光の波長や損失などの配線条件は、管理担当者が確認します。

対象 担当者と確認する情報
通信機器 メーカー、型番、OS・ファームウェア、ポート番号
モジュール・一体型ケーブル 品番、通信速度、長さ、両端の仕様
光配線 シングルモード・マルチモード、波長、端面、芯数、損失
運用 つながっているサービス、変更できる時間、元に戻す方法

電源を入れたまま交換できる部品でも、通信中に抜けば、その接続は途切れます。交換や設定変更は、ネットワーク管理者が影響を確認したうえで行ってください。

型番とポート番号を、抜かずに記録する

部品名が分からない場合は、外から読める型番・ポート番号・ケーブルのラベルを記録してください。両端のラック番号と接続先も添えると、担当者が接続を特定することができます。ラベルを読むために、稼働中の部品を無断で外さないでください。

SFP+と書いてあれば、メーカーが違っても使える?

SFP+の表記に加えて、スイッチがその品番、速度、ファームウェアの組み合わせに対応している必要があります。他社製品を使用できるか、サポートの対象になるかは、機器側の仕様と条件を確認してください。

普通のLANケーブル用ポートと同じ扱いでよい?

ラック内では、光モジュール、DAC、AOCなど、部品の構成も扱い方も異なる接続を使います。距離の条件や取り外し方は製品ごとに確認し、作業は管理担当者の指示に従ってください。光の端面をのぞいたり、通信中の配線を自己判断で抜き差ししたりしないでください。

この記事は役に立ちましたか?