大量の紙書類を電子化する機器選び
保管庫にたまった書類をPDFにしたい。そんなときは、高速なスキャナーを探す前に、代表的な一束で作業を試してみるのがおすすめです。
紙をそろえる、ホチキスを外す、名前を付けて保存する。大量の電子化では、読み取り以外にも時間がかかります。一度通してみると、機器に任せたいところと、先に決めておきたいルールが分かります。

後から探せるファイルの作り方
まず、何を一つのファイルにするかを決めましょう。契約書なら1契約、帳票なら日付や案件ごと、といった分け方です。何でもまとめて読んでしまうと、後でファイルを分割し直す手間が増えます。
名前は「案件番号_書類名_日付」など、必要な書類を探せる付け方にしておきましょう。既存の文書管理ルールがあれば、そちらに合わせてください。ファイル名に個人情報を入れすぎないようにすることも大切です。
原稿に合わせた読み取り方
原稿は、片面か両面か、サイズがそろっているか、綴じられているかを見て分けておくと、読み取りを進めやすくなります。自動原稿送り装置のADFで扱えるものはまとめて読み、薄い紙や傷んだ紙など、対応しないものは原稿台などへ分けてください。
ホチキスを外す、折れを整える、ページ順をそろえる作業にも時間がかかります。貴重な原本や綴じを外せない書類は、無理にばらさず、傷めない読み取り方法を選びましょう。
一束で見積もる作業時間
準備から読み取り、名前付け、保存、確認までを一度試してみてください。
作業時間の概算
100枚を20分で処理できた場合、同じ種類の原稿を同じペースで5,000枚処理すると、1,000分(約16時間40分)です。
※休憩・例外的な原稿・やり直しの時間は別途見込みます。
その20分の大半が紙の準備やファイル整理なら、読取速度を上げるだけでは大きく短縮できません。どこに時間を使っているかが分かると、機器と手順のどちらを見直すべきか判断できます。
複合機・専用スキャナー・外部サービス
日々の業務の合間に進められる量なら、今ある複合機を使う方法から考えられます。共用機を何時間も占有する、短期間で大量に終えたいといった場合は、専用スキャナーや外部サービスも選択肢です。
外部へ依頼するなら、料金だけでなく、原本の受け渡し、機密情報の扱い、保存形式、読み取り結果の確認、原本の返却まで確かめてください。1枚当たりの金額が同じでも、含まれる作業は違うことがあります。
原本を片付ける前の確認
保存したファイルを開いて、ページの抜け、表裏、向き、文字の読みやすさを確認してください。保存先が正しく、必要な人が開けるかも確かめましょう。OCRを使うなら、必要な言葉で検索できるかも試せます。ただし、検索できたからすべての文字が正しいとは限りません。
元の紙を廃棄できるかは、文書ごとの保存要件と社内ルールで判断してください。PDFができたら終わりではなく、保存やバックアップも整えてから、原本をどう扱うか決めましょう。